知ってみると面白い、公図の歴史

query_builder 2022/10/04
土地
秋の伊那谷

「法14条地図」とは法務局に備え付けられている精度の高い図面で一般的に公図と呼ばれています。

昭和35年に不動産登記法の改正が行われるまで、旧土地台帳法という法律に基づく土地台帳と、不動産登記法に基づく土地登記簿とが併存していました。

地方には多いのですが、法務局で取得する公図に「旧土地台帳付属地図」と記載されているものがあります。

これは明治の地租改正時に作成された地図をそのまま引き継いだ地図が現在の公図のもととなっているためです。

かなり古いですよね。

実務では、公図は長さや面積について実態を正確に表示していないことが多いとう認識が一般的です。

これには理由があります。

昭和35年の不動産登記法の改正にともない、精度の高い地図の備え付けが必要になってのですが、精度の高い地図を整備するには時間が要するため、従来の旧土地台帳付属地図も

「地図に準ずる図面」として、取り扱うこととされ、現在にいたっているので、公図の精度もまちまちだったりするのです。

さらに、もともと公図は地租徴収資料として作成されるものだったので、徴収(税を払う側)を受けるが測量を実施する建前となっていました。

ですので、実際の面積よりも過少申告された結果が土地台帳に反映されていたという経緯があるので、図面上での寸法が不正確なところもあるというものうなずてしまいます。

いろいろ不具合がありそうな公図ですが、実務では、公図を地番ごとの位置関係や境界の形状について整合性のチェックに使用しています。

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